大航海時代とルネサンス 大航海時代 ルネサンス 歴史 参考文献 index

デューラー 自画像(1498年)

「ヨハネ黙示録」で国際的な美術家になったデューラーが1498年に描いた自画像。流行のヴェネツィア・モードを着け、白黒の房付き帽子をかぶり、手袋をつけた、貴族のような出で立ちは、デューラーの自信を表している。長髪にひげを伸ばした風貌は、友人たちからの揶揄・嘲笑の的となったとされるが、画家が都市の身分階層の中で高められたことの自負でもあった。
窓から見える雪をいただいたアルプスの山々が、イタリアでルネサンスを学んだことを暗示し、窓の下には年記、AとDのモノグラム、「26歳のとき、わが姿のままこれを描く」という銘文が記されている。
窓から風景が見える肖像画としては、1462年のディーリック・バウツの「男の肖像」がある。

世界美術大全集14 北方ルネサンス
1490年代
デューラー
自画像(1498年)
1498年 板 油彩 52×41cm
マドリード プラド美術館