
聖母の死
臨終の聖母を迎えにキリストが天から降りてきている。ベッドに横たわる聖母の周りを使徒たちが囲んでいるが、室内の描写は省略され、人物や事物を周囲の環境とともに描くという初期フランドル絵画の理念から外れたとされる、神秘的で異様な迫力に満ちた作品。ドイツの版画家ショーンガウアーの銅版画「聖母の死」から大きな影響を受けたとされている。
記録ではヒューホは1467年にゲント(ヘント)で親方画家となり、74年には市の画家組合長になったと伝えられる。78年には精神の病を得て修道院に入り、82年に没するまでそこに止まっている。
署名作品がないため、10年程の画家としての活動は「ポルティナーリ祭壇画(1475〜80年)」を基準に推察されている。コピーで伝えられている「ダヴィデとアビガイル」は15世紀フランドルではほとんど描かれていない旧約聖書の主題。また劇的性格の強い作品は、初期フランドル絵画の宗教的情熱を伝えているともされる。
1480年代ヒューホ・ファン・デル・フース Hugo van der Goes
聖母の死
1480年頃 板 油彩 147×121cm
ベルギー ブリュージュ 市立グルーニンゲ美術館
世界美術大全集14 北方ルネサンス
記録ではヒューホは1467年にゲント(ヘント)で親方画家となり、74年には市の画家組合長になったと伝えられる。78年には精神の病を得て修道院に入り、82年に没するまでそこに止まっている。
署名作品がないため、10年程の画家としての活動は「ポルティナーリ祭壇画(1475〜80年)」を基準に推察されている。コピーで伝えられている「ダヴィデとアビガイル」は15世紀フランドルではほとんど描かれていない旧約聖書の主題。また劇的性格の強い作品は、初期フランドル絵画の宗教的情熱を伝えているともされる。
1480年代
聖母の死
1480年頃 板 油彩 147×121cm
ベルギー ブリュージュ 市立グルーニンゲ美術館
世界美術大全集14 北方ルネサンス
