
聖アントニウスの誘惑
画家でもあったショーンガウアーは、15世紀最大の銅版画家で、彼によって銅版画の制作は、金細工師の仕事から美術家の仕事に代わったともされる。
主題の幻想性を、意表を突く構図と対象の的確な描写で表している。交差する肉付け斜線(クロス・ハッチング)が立体感を際立たせ、銅版画の表現の可能性を高めた。それはデューラーによって豊かに展開された。
ヴァザーリはルネサンス画人伝で、ミケランジェロがこの作品を模写したと伝えている。
非常に名声の高かったマルティーノ・テデスコ(マルティン・ショーンガウアー)の版画作品(中略)悪魔たちが聖アントニウスを襲う場面の銅版の(中略)マルティーノの挿絵物語がフィレンツェに出まわると、ミケランジェロはそれを識別し得ないようなやり方で、ペンで模写し、さらに同じものを彩色で描いたのである。
ルネサンス画人伝 ヴァザーリ 白水社
世界美術大全集14 北方ルネサンス
1470年代
マルティン・ショーンガウアー
聖アントニウスの誘惑
1475年頃 銅版画 31.2×23cm
ニューヨーク メトロポリタン美術館
主題の幻想性を、意表を突く構図と対象の的確な描写で表している。交差する肉付け斜線(クロス・ハッチング)が立体感を際立たせ、銅版画の表現の可能性を高めた。それはデューラーによって豊かに展開された。
ヴァザーリはルネサンス画人伝で、ミケランジェロがこの作品を模写したと伝えている。
非常に名声の高かったマルティーノ・テデスコ(マルティン・ショーンガウアー)の版画作品(中略)悪魔たちが聖アントニウスを襲う場面の銅版の(中略)マルティーノの挿絵物語がフィレンツェに出まわると、ミケランジェロはそれを識別し得ないようなやり方で、ペンで模写し、さらに同じものを彩色で描いたのである。
ルネサンス画人伝 ヴァザーリ 白水社
世界美術大全集14 北方ルネサンス
1470年代
聖アントニウスの誘惑
1475年頃 銅版画 31.2×23cm
ニューヨーク メトロポリタン美術館
