大航海時代とルネサンス 大航海時代 ルネサンス 歴史 参考文献 index

若い女性の肖像

ヨーロッパ絵画のなかでも良く知られている肖像画。人工的な官能性と不思議な静謐感が結びついている。モデルは不明。現在は失われているオリジナルの額縁にクリストゥスの署名があったと記録されている。
1446年の年記をもつ「エドワード・グリムストンの肖像」とモデルの視線や室内空間の暗示などに共通するものがあるため同じ頃の制作と考えられていた。E.パノフスキーがハンス・メムリンクの「マリア・バロンチェッリの肖像(1470年頃)」の衣裳との比較から70年頃の制作と推定し、他にも似た衣裳の作品も見つかったため、70年頃の制作と考えられている。制作年代を推定するのにファッションも重要だと示す例。
1470年代
ペトルス・クリストゥス Petrus Christus
若い女性の肖像
1470年頃 板 油彩 28×21cm
ベルリン 国立絵画館
世界美術大全集14 北方ルネサンス