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壁龕のなかの聖母子

ロベール・カンパンの工房から独立する頃の作品。カンパンの「聖母子(1430年頃)」を意識して、人物は彫刻的に表現されている。しかしそれより、ファン・エイクの「ゲント祭壇画(1432年完成)」からの影響が壁龕の彫刻(アダム・エヴァ・神)に見られる。聖母子の姿はファン・エイクの「教会の聖母(1437〜38年)」を思わせ、カンパンの写実的な作品よりも柔和な表情になっている。
ロヒール・ファン・デル・ウェイデンはカンパン、ファン・エイクを受け継ぎ、感性に訴える宗教画でネーデルラント絵画に大きな貢献をしていく。

1430年代

ロヒール・ファン・デル・ウェイデン Rogier van der Weyden
壁龕のなかの聖母子
1432年頃 板 18.5×11cm
ウィーン 美術史美術館
世界美術大全集14 北方ルネサンス
画像 名画への旅9 北方ルネサンス1 講談社