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聖女バルバラ

通常の油彩画と異なりほとんど色彩が施されていない、素描のような作品。綿密に描かれ、微妙な濃淡までつけられている。
画面下部に大きく描かれている聖女バルバラは小高い丘の上にいて、背景の丘の下にある聖堂の建築現場では多くの石工たちが働いている。「宰相ロランの聖母」と同様に、視点を高くとることで、広く遠くまでの空間を表現できている。
異教徒の父親から塔に幽閉されていたとされるバルバラは、しばしば三位一体を示す三つの窓のある塔を手にした姿で描かれていたため、建設中の塔はバルバラの塔だとされている。
1430年代
ヤン・ファン・エイク
Jan van Eyck
聖女バルバラ
1437年 板 油彩 31×18cm
アントウェルペン 王立美術館
世界美術大全集14 北方ルネサンス