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キリストの磔刑(ニーダーヴィルドゥンゲン祭壇画)

ドルトムントはケルンの北東にあり、ケルンとハンブルクを結ぶハンザ同盟の商業都市として繁栄していた。コンラート・フォン・ゾーストは1394年から1422年までドルトムントの記録に「画家コンラート」として残されているので、この都市を中心に活動した画家と考えられている。ブルゴーニュやパリを訪れ、宮廷との接触もあったらしい。
この作品はニーダーヴィルドゥンゲン祭壇画中央パネルの中央図。ドルトムントから東へ離れたバート・ヴィルドゥンゲンの教区聖堂のために描かれたもので現在も当初の場所に置かれている。両翼には「受胎告知」から「最後の審判」までの12場面が上下2段に描かれ、両翼を広げると7.5メートルの横幅になるという、横へ伸びる傾向が強い北ドイツの形式になっている。
十字架や人物を前後に並べて奥行きを出す工夫が見られるが、様式的には左右相称の装飾的な構成と華麗な色彩と流麗な線が支配的になっている。 1400年代
コンラート・フォン・ゾースト Konrad von Soest
キリストの磔刑(ニーダーヴィルドゥンゲン祭壇画)
1404年 板 油彩 158×158cm
ドイツ バート・ヴィルドゥンゲン 教区聖堂
世界美術大全集14 北方ルネサンス