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キリストの磔刑

激しい表現的な形態を好むバイエルンが「柔軟様式」と呼ばれる国際ゴシック様式を受け入れて描かれた作品。ヴィッティンガウの画家の「キリストの復活」に近いが、人物の衣裳のなだらかな衣文線は軽快なメロディーではなく、重たい苦悩を表している。主の磔刑を目にした聖母とヨハネの内面を暗示している。背後の蛇行している道は空間的な広がりを示すより、聖母とヨハネと同じ感情を表している。背景と前景とのつながりが感じられない。
ミュンヘンのアウグスティノ会聖堂由来の作品で、ドイツ南東部へ伝わったボヘミア色の強い国際ゴシック様式を示している。
1400年代
バイエルンの画家
キリストの磔刑
1400年頃 板 177.5×136.5cm
ミュンヘン バイエルン州立博物館
世界美術大全集14 北方ルネサンス