フランス王家が対立して生まれたブルゴーニュ公国。シャルル突進公（在位1467-77）は独仏間にバルト海から地中海に至る回廊状の国家建設を目指し、この地域の中心に位置したスイスにも侵略を図った。1476年、ベルンを中心とするスイス西部の諸邦はこれを迎え討ちグランソン、ムルテンの両戦役でスイス側の勝利となり、西部スイスに共同支配地を得た。
1477年シャルル突進公の脅威を受けていたロレーヌ公よりの援軍要請を受けてナンシーで戦い、シャルルは戦死、男子相続人がいなかったブルゴーニュ公国は瓦解した。戦いに勝利したベルンだったが、盟約者団会議はベルンの突出を警戒していたためブルゴーニュ公家の遺領はほとんど得られなかった。

世界各国史14　スイス・ベネルクス史
地図はヨーロッパ歴史地図　原書房
ブルゴーニュ伯領の南にレマン湖
下の地図は世界地図帳　ワイドアトラス　平凡社　1470年代