
ナポリ王国
1309年、ナポリ王ロベルトが即位した。教皇のアヴィニョン捕囚ののちに、イタリアでの教皇派の指導者になり、強力な政治的影響力を持った。
ロベルトを継承したのが孫娘のジョヴァンナ1世(在位1343〜81年)。この間に王権は著しく衰退した。ジョヴァンナの加担が疑われる陰謀で最初の夫が暗殺されると、1347年、夫の兄アンジュー家のハンガリー国王ラヨシュ(ルイ カルロ・マルテッロの孫)がナポリ王位を要求して侵入した。ジョヴァンナはプロヴァンスのアンジュー家領に避難し、アヴィニョンの割譲とひきかえに教皇から無罪を宣言してもらい、52年、ラヨシュと和解して帰国した。内戦で破壊された秩序は、フィレンツェ商人出身の大家令ニッコロ・アッチャイウオーリによってある程度は回復した。1378年の教会大分裂でジョヴァンナは対立教皇を支持したことで、80年教皇ウルバヌス6世(在位1378〜89)によって破門された。教皇から王国を授封されたデュラキオン公カルロ(新国王カルロ3世)によって、翌年廃位され、幽閉されたまま82年に殺害された。ジョヴァンナの治世の終わりに、王国の秩序は崩壊し、貴族の勢力が強まった。
ジョヴァンナ、ラヨシュ、カルロ(3世)3人ともアンジュー家、ナポリ国王カルロ2世の曾孫だった。
1370年代
ロベルトを継承したのが孫娘のジョヴァンナ1世(在位1343〜81年)。この間に王権は著しく衰退した。ジョヴァンナの加担が疑われる陰謀で最初の夫が暗殺されると、1347年、夫の兄アンジュー家のハンガリー国王ラヨシュ(ルイ カルロ・マルテッロの孫)がナポリ王位を要求して侵入した。ジョヴァンナはプロヴァンスのアンジュー家領に避難し、アヴィニョンの割譲とひきかえに教皇から無罪を宣言してもらい、52年、ラヨシュと和解して帰国した。内戦で破壊された秩序は、フィレンツェ商人出身の大家令ニッコロ・アッチャイウオーリによってある程度は回復した。1378年の教会大分裂でジョヴァンナは対立教皇を支持したことで、80年教皇ウルバヌス6世(在位1378〜89)によって破門された。教皇から王国を授封されたデュラキオン公カルロ(新国王カルロ3世)によって、翌年廃位され、幽閉されたまま82年に殺害された。ジョヴァンナの治世の終わりに、王国の秩序は崩壊し、貴族の勢力が強まった。
ジョヴァンナ、ラヨシュ、カルロ(3世)3人ともアンジュー家、ナポリ国王カルロ2世の曾孫だった。
1370年代
ジョヴァンナはフランス王ジャン2世の息子でアンジュー公のルイを養子(ルイージ1世)にしていた。1381年ルイージ1世はアヴィニョンで対立教皇からナポリ王国を授封され、イタリアに遠征したが84年に死去した。
1386年、カルロ3世の息子ラディズラーオ(ウラースロー)が即位した。しかしその後、反デュラキオン派によってナポリを追放され、その間に父からナポリ王位を継承したルイージ2世が1390年にナポリに入っていた。1399年ラディズラーオがルイージ2世との戦いに勝って王権を確保した。ラディズラーオはハンガリー王位獲得をめざしたが失敗し、教会大分裂で混乱していた教皇領でローマやペルージャを占領した。
1414年、ラディズラーオの死後、妹のジョヴァンナ2世が即位した。国内の混乱が続いていて、結婚後まもなく、ブルボン家出身の夫がナポリ貴族の反乱で追放された。後継者としてアラゴン国王アルフォンソ5世やルイージ2世の息子ルイージ3世を指名するなど、後継者の指名を再三変更して、1434年にルイージ3世の弟レナート(ルネ)を最終的に指名した。1435年レナートはジョヴァンナ2世を継承し、38年にナポリに入ったが、42年侵入してきたアラゴン国王アルフォンソ5世に敗れてフランスに戻った。
世界各国史15 イタリア史
1386年、カルロ3世の息子ラディズラーオ(ウラースロー)が即位した。しかしその後、反デュラキオン派によってナポリを追放され、その間に父からナポリ王位を継承したルイージ2世が1390年にナポリに入っていた。1399年ラディズラーオがルイージ2世との戦いに勝って王権を確保した。ラディズラーオはハンガリー王位獲得をめざしたが失敗し、教会大分裂で混乱していた教皇領でローマやペルージャを占領した。
1414年、ラディズラーオの死後、妹のジョヴァンナ2世が即位した。国内の混乱が続いていて、結婚後まもなく、ブルボン家出身の夫がナポリ貴族の反乱で追放された。後継者としてアラゴン国王アルフォンソ5世やルイージ2世の息子ルイージ3世を指名するなど、後継者の指名を再三変更して、1434年にルイージ3世の弟レナート(ルネ)を最終的に指名した。1435年レナートはジョヴァンナ2世を継承し、38年にナポリに入ったが、42年侵入してきたアラゴン国王アルフォンソ5世に敗れてフランスに戻った。
世界各国史15 イタリア史
