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「坊主」協定

1370年、ベルンとグラールスを除く6邦で結ばれた「坊主」協定。
チューリヒのツンフト革命を指導したブルンの2人の息子(聖職者とハプスブルク家の家臣)が起こした事件がきっかけ。
この2人とルツェルンの市長がフェーデ(私戦)の関係で、市長がチューリヒの市場を訪れた時に、ブルンの2人の息子が市長を襲撃、市場平和令をおかしたとして裁判になった。
1人は聖職者の裁判籍特権を主張、もう1人はハプスブルク家の裁判以外受けないと主張した。
治外法権的主張をさせないための協定が「坊主」協定で、聖職者の裁判籍特権を制限することが主な目的だった。
1.宗教裁判所に訴えられる訴訟対象は、婚姻にかんする事件と宗教上の問題に限る。(聖職者と俗人の刑事事件は除かれる)
2.協定を締結した邦内の居住者は、ハプスブルク家に仕える者でも居住する都市・農村邦に服従を誓うこと。
3.あらゆるフェーデの禁止。
4.チューリヒとザンクト・ゴッドハルト峠間の道路の安全確保。
5.協定の改正は多数決原理による。
6つの地域同盟によるゆるい結合体のスイス盟約者団を一つの同盟へと方向づける意味があった。

世界各国史14 スイス・ベネルクス史 1370年代