
金印勅書
1355年カールはローマで教皇から帝冠を授けられ、正式にドイツ(神聖ローマ)皇帝カール4世となった。皇帝として「黄金勅書」を作成し、7名の選挙侯とその権利を成文化した。
翌年帝国議会で採択され、ドイツ帝国国制の基礎になった。勅書に黄金の印璽が用いられたことから金印勅書と呼ばれている。
最も重要な規定は、第2章の大4法文。
さらに、その地(フランクフルト・アム・マイン)において、選帝侯あるいはその過半数の者が王を選出したならば、今後その選出は、選帝侯全員の一致により一人の異議もなくおこなわれたとみなされねばならない。‥‥このようにしてローマ王に選出された者は、その選出が終了したあとただちに、‥‥神聖帝国のもっとも親密な成員であることが知られている聖俗の選帝侯たち全員および各人にたいして、彼らのすべての特権、証書、権利、自由および特典、古来からの慣習、位階、ならびに選出以前に彼らが獲得し有していたすべてのものを、なんらの遅滞なくまたは否認なく、自らの証書と印璽によって確認し承認しなければならない。また彼は、皇帝の戴冠を終えたあとに、以上のすべてを更新しなければならない。
翌年帝国議会で採択され、ドイツ帝国国制の基礎になった。勅書に黄金の印璽が用いられたことから金印勅書と呼ばれている。
最も重要な規定は、第2章の大4法文。
さらに、その地(フランクフルト・アム・マイン)において、選帝侯あるいはその過半数の者が王を選出したならば、今後その選出は、選帝侯全員の一致により一人の異議もなくおこなわれたとみなされねばならない。‥‥このようにしてローマ王に選出された者は、その選出が終了したあとただちに、‥‥神聖帝国のもっとも親密な成員であることが知られている聖俗の選帝侯たち全員および各人にたいして、彼らのすべての特権、証書、権利、自由および特典、古来からの慣習、位階、ならびに選出以前に彼らが獲得し有していたすべてのものを、なんらの遅滞なくまたは否認なく、自らの証書と印璽によって確認し承認しなければならない。また彼は、皇帝の戴冠を終えたあとに、以上のすべてを更新しなければならない。
重要なのは3点。
1 選帝侯の過半数の投票で全会一致とみなす。王位をめぐるフェーデ(私戦)は減少する。
2 選挙だけで皇帝が確定する。教皇の認可は不要。
3 選帝侯の諸権利、帝国の高権にあたる高級裁判権、鉱業権、関税権、貨幣鋳造権などが無条件で認められた。
(高級裁判権は上位の裁判所をもたない、不移管・不上訴特権。領邦内の裁判所で結審。)
3の領邦高権はのちにほかの帝国諸侯にも認められ、帝国諸侯は領邦君主となった。ルクセンブルク家から続いて国王が選ばれたのは、領邦高権提供にたいする見返りだったともされる。
領邦君主は領邦内でも絶対的な支配者ではなく、領邦は帝国の一部で、その構成員だった。
1350年代
世界各国史13 ドイツ史
世界各国史19 ドナウ・ヨーロッパ史
1 選帝侯の過半数の投票で全会一致とみなす。王位をめぐるフェーデ(私戦)は減少する。
2 選挙だけで皇帝が確定する。教皇の認可は不要。
3 選帝侯の諸権利、帝国の高権にあたる高級裁判権、鉱業権、関税権、貨幣鋳造権などが無条件で認められた。
(高級裁判権は上位の裁判所をもたない、不移管・不上訴特権。領邦内の裁判所で結審。)
3の領邦高権はのちにほかの帝国諸侯にも認められ、帝国諸侯は領邦君主となった。ルクセンブルク家から続いて国王が選ばれたのは、領邦高権提供にたいする見返りだったともされる。
領邦君主は領邦内でも絶対的な支配者ではなく、領邦は帝国の一部で、その構成員だった。
1350年代
世界各国史13 ドイツ史
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