
アンダルシーア・ムルシア地方のムデハル 反乱
12世紀末〜13世紀のカスティーリャ王国ではセゴビア、トレド、クエンカ、コルドバを中心に毛織物工業が発達し、北部のバスク、カンタブリアでは造船業や鉱山開発が進められていた。
アルフォンソ10世(在位1252〜84)は、地方ごとのメスタ(移動牧畜業者組合)を全国メスタへ改編、貨幣・度量衡の統一、物価・賃金統制などの経済政策を実施し、カスティーリャ王国の経済発展を促した。王権保護下に組織された全国メスタは、中世末期の羊毛貿易で大きな意味を持っていた。
1330年代以前
世界各国史16 スペイン・ポルトガル史
アルフォンソ10世(在位1252〜84)は、地方ごとのメスタ(移動牧畜業者組合)を全国メスタへ改編、貨幣・度量衡の統一、物価・賃金統制などの経済政策を実施し、カスティーリャ王国の経済発展を促した。王権保護下に組織された全国メスタは、中世末期の羊毛貿易で大きな意味を持っていた。
1330年代以前
世界各国史16 スペイン・ポルトガル史
この時代、セビーリャなどの再植民運動が本格化した。国王委員会が入植者の軍事的・社会的地位に応じて、都市内外の家屋と土地を分与した。宗教騎士団、教会、有力貴族、王族による大所領が一部にはあったが、入植者の多くは王国の北部や中部出身の民衆で、アンダルシーア地方に多くの小土地所有者がうまれた。
再植民の進展に伴い、当初農村部を中心に寛大な条件で残留を許されたムデハル(キリスト教徒支配下のイスラム教徒)との摩擦は多くなった。1264年、アンダルシーアとムルシア地方のムデハルはグラナダ王の支援を受けて反乱を起こした。アラゴン王ハイメ1世の軍事援助を受けて鎮圧されたが、優れた灌漑技術をもつ多数のムデハルが追放され、アンダルシーア地方の社会・経済再建に打撃を与えた。再植民の停滞は、中世末期の大土地所有形成の遠因になっていく。
再植民の進展に伴い、当初農村部を中心に寛大な条件で残留を許されたムデハル(キリスト教徒支配下のイスラム教徒)との摩擦は多くなった。1264年、アンダルシーアとムルシア地方のムデハルはグラナダ王の支援を受けて反乱を起こした。アラゴン王ハイメ1世の軍事援助を受けて鎮圧されたが、優れた灌漑技術をもつ多数のムデハルが追放され、アンダルシーア地方の社会・経済再建に打撃を与えた。再植民の停滞は、中世末期の大土地所有形成の遠因になっていく。