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エリュトゥラー海案内記

紀元60〜70年頃に書かれたとされる「エリュトゥラー海案内記」(村川堅太郎訳註・中公文庫 絶版かも)著者は紅海の航海と交易に詳しい商人・航海者。
紅海北西部のエジプトの港ミュオス・ホルモスを出港、インド洋からインド・マラバール海岸の港に着くまでの各地の状況が詳細に記されている。
各地の産物や輸出品についても詳しく書かれている。その大部分はインド洋、南シナ海産の貴重品で、タイマイ・鼈甲製品、象牙、香料、綿布、ダイアモンドなどの宝石、大理石、真珠その他。いずれも奢侈品で大衆の消費財ではない。
東アフリカを著者は訪れていないらしいが、象牙やタイマイを輸出し、鉄製品や斧・短刀・槍などを作るための鉄などを輸入していたとされている。現地の状況によってインドでの取引内容とは違っている。また金についてはなにも書かれていない。

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