アラゴンの皇太子から後のフランス王シャルル6世（在位1380〜1422）への贈り物として作られた地図。制作者はアラゴン家に仕えるユダヤ人地図製作者で「地図と羅針盤の巨匠」アブラハム・クレスケス、1375年に作られた。
上図は左半分、ヨーロッパ・北アフリカの部分。キリスト教のマッパ･ムンディ（世界図）と地中海のポルトラノ型海図を組み合わせている。4枚の上等皮紙が張られたパネルに描かれていて、屏風のように展開できる。サイズはそれぞれ50×64cm。周りから見るためか、文字は中心を向いて書かれ、地図全体で2300の名称と多くの山・川・都市・動物などが描かれている。｢当時知られていた世界を、余すところなく描いた地図である｣とされている。

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シルクロードとその彼方への地図
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ジェリー･ブロットン著　河出書房新社