
マルティン・ショーンガウアー
マルティン・ショーンガウアー Martin Schongauer
1450頃〜1491
ライン川上流地方の画家。15世紀ドイツの高名な画家で、イタリア、スペインでも知られていた。ヴァザーリはミケランジェロが銅版画の模写をしたと伝えている。
アウクスブルクか上部ラインのコルマールで金細工師を父として生まれた。父の工房で修業した後、土地の画家の弟子となり、ネーデルラントで遍歴修業したらしい。作品の様式はロヒール・ファン・デル・ウェイデンに近く、1464年に死去したロヒールの弟子ではなくとも、その作品から影響を受けたと考えられている。
唯一年記(1473年)のある作品は、コルマールに定住した(1471年)後に描かれた「薔薇垣の聖母子」。ロッホナーの「薔薇の園亭の聖母子(1448年)」に近い、聖母を「閉じられた庭」と解す、中世の神秘思想の流れを引いた作品。古典的な三角形の構図に峻厳な人間的実在感かある聖母子が描かれている。
人物略歴
1450頃〜1491
ライン川上流地方の画家。15世紀ドイツの高名な画家で、イタリア、スペインでも知られていた。ヴァザーリはミケランジェロが銅版画の模写をしたと伝えている。
アウクスブルクか上部ラインのコルマールで金細工師を父として生まれた。父の工房で修業した後、土地の画家の弟子となり、ネーデルラントで遍歴修業したらしい。作品の様式はロヒール・ファン・デル・ウェイデンに近く、1464年に死去したロヒールの弟子ではなくとも、その作品から影響を受けたと考えられている。
唯一年記(1473年)のある作品は、コルマールに定住した(1471年)後に描かれた「薔薇垣の聖母子」。ロッホナーの「薔薇の園亭の聖母子(1448年)」に近い、聖母を「閉じられた庭」と解す、中世の神秘思想の流れを引いた作品。古典的な三角形の構図に峻厳な人間的実在感かある聖母子が描かれている。
人物略歴
他の作品は、グリューネヴァルトの作品と取り替えられたイーゼンハイムのアントニウス修道院のための祭壇画翼、ミュンヘンとウィーンの美術館所蔵の「聖家族」、ベルリンの「羊飼いの礼拝」。豊かな色彩とデリケートな筆致が特徴。
15世紀最大の銅版画家でもあった。彼によって銅版画作者は金細工師から美術家に代わったとされる。意表を突く構図と的確な描出、肉付け斜線(クロス・ハッチング)を使うことで立体感を際立たせ、表現を大きく発展させた。それはデューラーに引き継がれた。
ヴァザーリの列伝、ミケランジェロには
非常に名声の高かったマルティーノ・テデスコ(マルティン・ショーンガウアー)の版画作品(中略)悪魔たちが聖アントニウスを襲う場面(中略)マルティーノの挿絵物語がフィレンツェに出まわると(中略)ペンで模写し、さらに同じものを彩色で描いたのである。
ルネサンス画人伝 ヴァザーリ 白水社
世界美術大全集14 北方ルネサンス
15世紀最大の銅版画家でもあった。彼によって銅版画作者は金細工師から美術家に代わったとされる。意表を突く構図と的確な描出、肉付け斜線(クロス・ハッチング)を使うことで立体感を際立たせ、表現を大きく発展させた。それはデューラーに引き継がれた。
ヴァザーリの列伝、ミケランジェロには
非常に名声の高かったマルティーノ・テデスコ(マルティン・ショーンガウアー)の版画作品(中略)悪魔たちが聖アントニウスを襲う場面(中略)マルティーノの挿絵物語がフィレンツェに出まわると(中略)ペンで模写し、さらに同じものを彩色で描いたのである。
ルネサンス画人伝 ヴァザーリ 白水社
世界美術大全集14 北方ルネサンス