大航海時代とルネサンス 大航海時代 ルネサンス 歴史 参考文献 index

ロンダーニのピエタ

ミケランジェロが死の直前まで制作していたと伝えられる作品。未完成の粗彫りだが不思議な存在感がある。キリストを背後から聖母マリアが支える構図で先例もあるが、この作品では逆に聖母が負ぶさっているように見える。二人の身体はひとつのブロックとして彫られていて、キリストの右腕は孤立して残されている。
生まれてすぐに里子に出され、6才の時に実の母が亡くなったミケランジェロが求めていた、母と子の愛情を表そうとしていたのかもしれない。また1561年、制作途中のこの作品をミケランジェロがある人物に与えたという記録もある。
ミケランジェロの死後90年程後の1652年にローマの工房に置かれていたこの像を見たという記録がある。その後ロンダーニ家の所有となり、サンセヴェリーノ侯の手を経て、1952年ミラノ市が買い取りスフォルツァ城で展示されている。
1550年代
ミケランジェロ Michelangelo
ロンダーニのピエタ
1552〜64年 大理石 高さ195cm
ミラノ スフォルツァ城美術館
世界美術大全集12 イタリア・ルネサンス2