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ドゥオーモのピエタ

一般的な「ピエタ」と違い、キリストを支えているニコデモが大きく目立っている。ミケランジェロの自刻像ともされている。ミケランジェロはこの像をローマのサンタ・マリア・マッジョーレ聖堂に置き、その下に埋葬されることを望んでいたとも伝えられている。
しかしこの像は途中で壊されたらしい。キリストの左腕は肘のところで折られていて、左足は切られている。弟子のダニエーレ・ダ・ヴォルテッラの財産目録に足の部分の記述がある。
1561年、ミケランジェロはこの像をローマの貴族フランチェスコ・バンディーニに売却している。ローマよりフィレンツェに埋葬されることを望んだためともされている。
モンテカヴァッロのローマ式庭園に置かれていたこの像は1674年コジモ3世によってフィレンツェのサン・ロレンツォ聖堂の地下室に移され、1722年にサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂に移された。
1550年(ミケランジェロ75歳)に制作が始められ、53年には制作中とする記録がある。注文されていない作品を制作することで、死と理想像についての思索を深めていたらしい。
1550年代
ミケランジェロ Michelangelo
ドゥオーモのピエタ
1550〜55年 大理石 高さ226cm
フィレンツェ大聖堂美術館
世界美術大全集12 イタリア・ルネサンス2