「教皇ユリウス2世墓廟」の第1案（1505）で構想されていたが、中断のため第2案（1513年）の彫刻のひとつとして制作された。制作年代は1527年かそれ以降。
「老い」に対する「若さ」の「勝利」を示しているとされる。ヴァザーリは、ユリウス2世の下に従属する地方の象徴としている。
解説では老人が一本足で鳥の羽根を持つとすると「時の翁（おきな）」の姿を表しているとしている。「時」を征服した「若さ」ということになる。
ヴァザーリの手紙で、この像は1564年にはミケランジェロの工房に置かれていたと伝えられる。1月（2月）にミケランジェロが死去、その墓を飾ることも考えられたが、ヴァザーリの勧めでコジモ1世に贈与された。
1520年代

ミケランジェロ　Michelangelo
勝利
1527〜34年頃　大理石　高さ261cm
フィレンツェ　パラッツォ･ヴェッキオ
世界美術大全集12　イタリア・ルネサンス2
2月は 週刊 西洋絵画の巨匠25 ミケランジェロ