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聖愛と俗愛

ヴェネツィア貴族の結婚を記念して注文された神話的寓意画。中央の石棺に描かれた紋章楯はヴェネツィア十人会議書記官で後に大法官になったニッコロ・アウレリオのもので、1509年にヴェネツィア共和国への反逆罪で処刑されたパドヴァの貴族の娘との結婚(1514年5月)は人々の話題になっていたらしい。
1792年以降「聖愛と俗愛」と呼ばれているが、以前はさまざまな解釈が出されていた。
中央の水槽(ヴィーナスの泉)の左右に裸体の女性と豪華な衣裳を着けた女性が腰掛け、キューピッドが水遊びをしている。裸体の女性は愛の女神ヴィーナス。愛を象徴する真紅のマント、愛の炎が燃えるランプ、薔薇の花も愛のシンボル。右の風景の中には狩りや羊飼い、抱擁する恋人たちも描かれている。   1510年代