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バルダッサーレ・カスティリオーネ

バルダッサーレ・カスティリオーネ(1478〜1529)は「宮廷人(1528年)」の著者で人文学者、外交官として知られている。
マントヴァ近郊の貴族の家に生まれ、ミラノ公ルドヴィーコ・スフォルツァに仕えていたが、1504年からウルビーノの宮廷に移った。1506年頃にラファエロと知り合ったとされる。
「宮廷人」はグイドバルド公治下の1507年春のウルビーノ宮廷を舞台としている。カスティリオーネは1514〜1515年頃はウルビーノ公の、1516年以後はマントヴァ侯の大使としてローマにいた。1524年に教皇クレメンス7世の外交使節としてスペインに派遣されたが、努力が誤解されて中傷の的となりトレドで急死した。
この作品はカスティリオーネ自身によってマントヴァに運ばれた。1609年以後オランダからマドリードに移され、枢機卿マザランを経てフランス王室の所有となった。モナ・リザとの関わりを思わせるポーズだが、当初両手はすべて描かれていたらしい。レンブラントやリュベンスの模写では両手がはっきりと描かれている。
1510年代
ラファエロ Raffaello
バルダッサーレ・カスティリオーネ
1514〜15年頃 板 油彩 82×67cm
パリ  ルーヴル美術館
世界美術大全集12 イタリア・ルネサンス2