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聖女カタリナの神秘の結婚

聖母子と聖女カタリナを囲んで12人の聖人たちが描かれている。幼児キリストが指輪を与えようとしているのは、白い頭巾をつけたシエナのカタリナ。シエナのカタリナはドメニコ会修道女で、ハンセン病患者に対する献身と教皇グレゴリウス11世のローマ帰還の際の活躍で知られる。教皇ピウス2世によって1461年に列聖された。画面右奥には白百合を持った聖ドミニクスも描かれている。
前景左に旗を持った聖ゲオルギウス、右に書物を持った聖ペテロ。聖母子の右でひざまずいているのはアレクサンドリアの聖女カタリナ。ドメニコ会派の殉教者ペトルス、ドミニクス。シエナの守護聖人アンサヌス、ベルナルディーノも描かれている。奏楽の天使はヴェネツィア派からの影響?。光があたっている前景の人物たちを除き、全体は暗い沈んだ雰囲気になっている。
神秘の結婚のカタリナは、洗礼を受けたのち夢の中で幼児キリストと婚約したとされる、アレクサンドリアの聖女カタリナ。
1510年代
フラ・バルトロメオ Fra Bartolomeo
聖女カタリナの神秘の結婚
1512年 板 油彩 350.5×267.3cm
フィレンツェ アカデミア美術館
世界美術大全集12 イタリア・ルネサンス2
世界美術大全集 小学館