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アレクサンドリアの聖女カタリナ

伝承によるとカタリナはキュプロス王の娘でキリスト教に帰依し、夢の中で幼児キリストと結婚した。(聖女カタリナの神秘の結婚)ローマ皇帝からの偶像崇拝の命を拒んで捕らえられ、車裂きなどの拷問を受けたのち斬首の刑で殉教した。
カタリナは刑具の車輪に寄り、右手を胸に当てながら、斜め上の黄金の雲からの光りを見ている。見上げる視線はペルジーノ工房で用いられていた。この作品でも多くの画家からの影響が指摘されているが、来世への憧れと強い献身の情を示す女性像になっている。
カタリナの象徴物(持物 アトリビュート)は王冠、剣、書物などもあるがここでは車輪だけを控え目に描いている。
1500年代
ラファエロ Raffaello
アレクサンドリアの聖女カタリナ
1508年頃 板 油彩 71×53cm
ロンドン ナショナル・ギャラリー
世界美術大全集12 イタリア・ルネサンス2