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教皇カリストゥス3世による任命(教皇ピウス2世伝)

枢機卿フランチェスコ・トデスキーニ=ピッコローミニ(のちのピウス3世 在位1503年)が伯父の教皇ピウス2世(本名エネア・シルヴィオ・ピッコローミニ 在位1458〜64)を讃えるためにシエナ大聖堂の隣に図書館を創設し、壁画10面にピウス2世の生涯のエピソードを描かせた。
ピウス2世は40歳まで俗人として過ごし、人文主義者として知られていた。壁画は25歳のエネア・シルヴィオが枢機卿カプラニカの秘書としてバーゼルの会議に出発する場面から始まっている。
右図は6番目、1456年にボルジア家出身の教皇カリストゥス3世(在位1455〜58)がピッコローミニに枢機卿の帽子を授けている場面。前景で立っている二人はドイツ皇帝フリードリヒ3世の公使、右下の白髪の老人は枢機卿の一人ベッサリオン。
グロテスク文様の角柱と遠近法によるアーチで枠取りされ、ルネサンス様式の祭壇画と多くの人物が描かれている。作品の保存状態は良いが、画家の晩年による筆の衰えも見られ、多くの助手も参加している。ラファエロによる下絵も残されている。
1500年代
ピントゥリッキオ Pinturicchio
教皇カリストゥス3世による任命(教皇ピウス2世伝)
1502〜08年 フレスコ
シエナ大聖堂 ピッコローミニ図書館
世界美術大全集11 イタリア・ルネサンス1