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玉座の聖母子と聖リベラーレと聖フランチェスコ

ジョルジョーネの故郷カステルフランコ・ヴェネトのサン・リベラーレ聖堂に残る中型祭壇画。この町に住む傭兵隊長が死去した息子を弔うために注文したとされている。礼拝堂にはジョルジョーネによる壁画が描かれていたらしいが現在は消失している。
ジョヴァンニ・ベリーニによって確立された「聖会話」の形式に従っているが、前景に半野外の舗床空間がありその中央に極端に高い玉座が置かれている。遠近法の視点も玉座の高さに設定されているため、聖母と二聖人はそれぞれ孤立しているように見える。左の鎧姿の聖人は聖ゲオルギウス(ジョルジョ)とされていたが、現在は聖堂が捧げられた聖リベラーレと同定されている。背景には黄昏時の田園風景が広がっている。
ジョヴァンニ・ベリーニの「玉座の聖母子と聖人たち」(サン・ザッカリーア祭壇画 1505年)と共通する要素があるため影響関係があったと考えられている。
1500年代
ジョルジョーネ Giorgione
玉座の聖母子と聖リベラーレと聖フランチェスコ
(カステルフランコ祭壇画)
1505年頃 板 油彩 テンペラ 200×152cm
イタリア カステルフランコ・ヴェネト サン・リベラーレ聖堂
世界美術大全集13 イタリア・ルネサンス3