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受胎告知のマリア

書見台を前に、大天使ガブリエルのお告げを受けている青いマントを着けたマリア。頭部はアントネッロの聖母像特有の典型に理想化されているが、素朴な存在感と抑制された感情を表している。
書見台や書物、ややぎこちない右手には短縮法表現への関心がみられ、背景から事物を浮かび上がらせる明暗表現に光への感受性が示されている。
ヴェネツィアのアカデミア美術館にレプリカが収められている。1473〜74年頃、メッシーナで描かれた「受胎告知のマリア」のレプリカを弟子が制作し、それをアントネッロがヴェネツィアへ持っていったと考えられている。
1470年代
アントネッロ・ダ・メッシーナ Antonello da Messina
受胎告知のマリア
1473〜74年頃 板 油彩 45×34.5cm
イタリア パレルモ 州立シチリア美術館
世界美術大全集13 イタリア・ルネサンス3