大航海時代とルネサンス 大航海時代 ルネサンス 歴史 参考文献 index

受胎告知

ラファエロの父ジョヴァンニ・サンティ他によって当時の最大の画家の一人とされたコズメ・トゥーラは1452年ボルソ公(統治1450〜71)の宮廷画家として記録されている。
円筒形アーチを持つ建物の壁面は異教的な人物像で飾られ、アーチ奥の鉄棒にはリスや鳥がとまり、前面の幅広い布の中には果物や木の枝が見える。建物の奥には幻想的で人工的な風景が前面より高い視点で描かれていて、手前の建物もアーチ部分と床面の消失点は異なっている。
右側には額が広く長い首のマリアが合掌して右膝をついてひざまずいている。大天使ガブリエルは左手で百合の花を持ち右手をマリアへ向け、左膝をついている。
全体にくすんだ色調で描かれている。大きなカンヴァスにテンペラで画いているため、顔料の剥落があったのかもしれない。
1460年代
コズメ・トゥーラ Cosme Tura
受胎告知
1469年 カンヴァス テンペラ 413×338cm
イタリア フェッラーラ 大聖堂美術館
世界美術大全集13 イタリア・ルネサンス3