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ベノッツォ・フェデリーギ墓碑

1454年から56年にかけて、フィレンツェのサン・パンクラツィオ聖堂のために制作された、司教ベノッツォ・フェデリーギの墓碑。
石棺の上に横たわる司教の彫像を中心に置き、死せるキリスト、聖母、聖ヨハネの浮彫パネルで背後を飾る構成には、「レオナルド・ブルーニ墓碑(ベルナルド・ロッセリーノ 1448〜50年頃)」の、石棺の二人の天使にはギベルティの影響が見られる。
周囲の施釉テラコッタの草花紋パネルはルカの創意による。この頃からルカの関心は、新旧の芸術表現を取り入れた新しい装飾表現を生み出す方に向かったらしい。
ルカはブルネレスキやドナテッロの影響を受けているが、それを基に自らの芸術を生み出す意欲に欠けていたように思える。工房による新しい装飾表現を求めるという方向が、ロッビア一族の工房繁栄につながったともいえる。
1450年代
ルカ・デッラ・ロッビア Luca della Robbia
ベノッツォ・フェデリーギ墓碑
1454〜56年 大理石・施釉テラコッタ
257.5×257.5cm(外縁部を含む)
フィレンツェ サンタ・トリニタ聖堂(移築)
世界美術大全集11 イタリア・ルネサンス1