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聖母のエリザベツ訪問

受胎告知を受けたマリアは従姉のエリザベツを訪ねる。ひざまずくエリザベツは後の洗礼者聖ヨハネを身ごもっていた。
マリアの衣裳の襞は緊張した動きを見せ、エリザベツの肩に置かれたマリアの右手はマントに窪みを作っている。抑制された静かな雰囲気の中に緊張した空気が流れている。
1445年ルカは「キリストの復活」を完成させている。1445年10月の記録で、サン・ジョヴァンニ・フオルチヴィタス聖堂に「マリアがエリザベツを訪ねる訪ねる彫像」が置かれていたことがわかる。この像がルカのテラコッタによる最初の立像だとされる。この像の表現に「キリストの復活」と同様の特徴が見られることから、同時期に制作されたと考えられている。
1491年に制作されたドメニコ・ギルランダイオの「聖母のエリザベツ訪問」など、1500年前後に制作された同主題の作品に発想を与えたとする説もある。
1440年代
ルカ・デッラ・ロッビア Luca della Robbia
聖母のエリザベツ訪問
1445年頃 施釉テラコッタ 高さ184cm
ピストイア サン・ジョヴァンニ・フオルチヴィタス聖堂
世界美術大全集11 イタリア・ルネサンス1