大航海時代とルネサンス 大航海時代 ルネサンス 歴史 参考文献 index

聖龕 サンテジーディオ聖堂

フィレンツェのサンテジーディオ聖堂に置かれた聖龕(タベルナーコロ 現在はフィレンツェ近郊ペレトラのサンタ・マリア聖堂)。
基壇には二人の天使、その上のリュネットには天使に支えられたキリストと聖母、聖ヨハネ。大部分が白い大理石で作られているが、リュネットの背景には青、建築装飾の部分には白、青、緑、紫の施釉テラコッタが用いられている。彫刻に鮮やかな色彩を与えるためのルカの工夫だったらしい。
1430年代になるとフラ・アンジェリコを初めとする画家たちによって鮮やかな色彩の祭壇画が描かれるようになった。1439〜45年にドメニコ・ヴェネツィアーノがサンテジーディオ聖堂に描いた現存しない壁画は、光あふれる色彩表現で多くの画家に影響を与えたとされる。
1430年代末にドナテッロはサン・ロレンツォ聖堂旧聖具室で彩色を施した漆喰浮彫を制作している。これらのことがルカに施釉テラコッタの技法を生み出させることになったらしい。

1440年代

ルカ・デッラ・ロッビア Luca della Robbia
聖龕
1441年 大理石・施釉テラコッタ 260×122cm
フィレンツェ近郊ペレトラ サンタ・マリア聖堂
世界美術大全集11 イタリア・ルネサンス1
イタリア・ルネサンスの巨匠たち9 ルカ・デッラ・ロッビアとその一族