大聖堂北側後陣のために制作された大理石像。ナンニ･ディ･バンコの「イザヤ」が小さすぎたためこの「ダヴィデ」も設置されなかった。1410年、ドナテッロは等身大の3倍の大きさのヨシュア像をテラコッタで制作し、それが設置された。（記録に残る最初のルネサンス期のテラコッタ彫像。白く塗られ大理石彫刻のような外観になっていた。）17世紀まで設置されていたらしいが恒久的なものとは考えられていなかったらしい。
「ダヴィデ」は1416年にフィレンツェ政庁「聴聞の間」に設置された。政庁が購入した最初の共和国を象徴するルネサンス彫刻。
ダヴィデは美しい若者として表され、頭部には神の栄光・勇気を暗示するアマランスの花冠をつけ、当時のユマニスム趣味を示しているとされる。

1400年代

ドナテッロ　Donatello
ダヴィデ
1408年に依託　大理石　高さ約191cm
フィレンツェ　国立バルジェッロ美術館
世界美術大全集11　イタリア・ルネサンス1
画像　フィレンツェの美術　上巻　日本放送出版協会