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オルカーニャ

オルカーニャ Orcagna
(生地生年不明〜1368)
本名 Andrea di Cione Arcangelo
1343年医師・薬種商組合にアルカンジェロが変化したオルカーニャの名前で画家として登録されている。この時独立した画家として認められたらしい。フィレンツェの優れた画家たちの名前を記した一覧表にもオルカーニャの名前がある。
「死の勝利」はペストの恐怖を描いたとされていたが1348年の数年前に描かれたとされ、その着想源、ピサのカンポサントの「死の勝利」は1336年から42年の間に描かれていた。
1352年オルカーニャは石工・木工師組合に入会している。アンドレア・ピサーノの弟子だったとも伝えられ、経験があったのかもしれない。この頃からオルサンミケーレ聖堂の「聖壇(タベルナーコロ)」に着手し、背面の記銘から1359年にはほぼ完成していたことがわかる。西側正面にベルナルド・ダッディの「聖母子」,背面にオルカーニャの「聖母の埋葬と被昇天」、下層にはマリア伝や諸徳像を配している。
1340年代の銀行倒産、飢饉、ペスト、ミラノの侵略などによる社会不安を反映しているともされるが、下層のマリア伝はペスト以前の美術と連続している。
制作費用は86,000フィオリーニと伝えられる。
聖母の埋葬と被昇天 1350年代 イタリア彫刻

オルカーニャ Orcagna
聖壇(タベルナーコロ) 1352〜1359年 大理石 モザイク 鍍金
フィレンツェ オルサンミケーレ聖堂
世界美術大全集10 ゴシック2 世界美術大事典 小学館